経験の豊富な、Ｍさん31・「24時間のオムツ漬け」の是非をめぐって
経験の豊富な、Ｍさん
「24時間のオムツ漬け」は、良くないことは百も承知です。
しかし、夜間の「介護サービス」を、受けることができない以上、我慢は止むを得ないと覚悟していました。
それでも、夜間の「尿漏れ」を避けるために、工夫を繰り返していました。
「テープ止めオムツ」に「安眠尿パット」を重ねるのも、その一つです。しかし、私一人での取り付けが難しく、助けてもらっています。
月曜から土曜までは、私の留守中の見守りを引き受けてもらっている、娘かヘルパーさんが午後5時に、取り付けて帰られます。
Ｍさんには、日曜の午後6時30分から、30分間の「ポイント介護サービス」を担当してもらいました。2001年1月28日以来ですから、4年目になります。
適切なアドバイス
2001年は、夜間せん妄と昼夜逆転で悩まされた年でした。生活リズムは乱れ、食餌を食べるのが少なく、水分も飲むのが少ない日が続きました。その結果、、尿も大便の排泄も少なく、時にはない日もありました。
ところが、2003年はその反対でした。生活リズムを取り戻し、よく食べ、よく飲みました。その結果、尿量も多く、便の量も多くなります。「便漏れ、尿漏れ」に、悩まされます。
2003年3月18日には、協会にお願いして、「便漏れ、尿漏れ」を少なくするための「カンファレンス」をお願いしています。
その頃Ｍさんは、別の訪問先で、「昼だけ、オムツはずし」をして、成功している事例があることを、紹介してくださっています。
それなのに、その時の私は、直ちに実行することを躊躇していました。
グループホームへの入所を奨められる
2003年5月には、便漏れ、尿漏れに加えて、妻に活気が見られません。満足な介護がなされていないと、思われたのか、Ｍさんは心配してくださいました。
グループホームに入所している人は、活き活きとして暮らしておられる。「オムツ」もしないで済むはずです。妻を見て、「このままでは、かわいそう」と警告を受けています。
私は、施設よりも、優れたケアを受けてきたと、自負していただけに、グループホームへの入所を奨められたのには、さすがに「ショック」を受けました。
しかしこの時も、「オムツはずし」には、躊躇しています。
私のとった行動は、妻の活気を取り戻すために、私がヘルパーさんの炊事を担当。ヘルパーさんには、妻の「心のケア」に徹してもらいました。幸い少しづつ、元気を取り戻していました。
最悪な事態に進展していく
Ｍさんの警告は、的中していました。2003年12月19日から、9日間。熱がつづいて、寝込んでいたのが契機になって、「オムツかぶれ」が繰り返され、事態は深刻になって行きます。
このピンチが、漸く「オムツはずし」のチャンスの始まりになりました。
2004年11月21日更新